病気ガイド
診療科・部門
パーキンソン病
疾患の特徴
「パーキンソン病」は脳幹部の中脳にある黒質のドーパミンを産生する細胞が少なくなり、その細胞とつながっている、被殻(大脳基底核にある)のドーパミンが減ることにより症状が起こるといわれています。(動作緩慢、振戦、固縮など《運動症状と呼ばれている》)それ以外の部分にも病変が及んでいることが分かっており、運動症状以外の症状(便秘や嗅覚障害など)も出現します。診断をするには病歴を聞き、診察をした上で、頭部MRIをとることで他の疾患を除外し、補助検査として、MIBG心筋シンチやドーパミントランスポーターシンチを適宜追加して、経過をみながら薬による治療を開始します。薬の効果があることも診断の一助となります。
〇 主な症状
メインの運動症状には、動作が遅くなる、手足の震えがあります。動作が遅くなるの例として、手では、歯磨きがしにくい、字を書きにくい、足では、すり足歩行、小刻み歩行、立ち上がりにくいなどの症状があります。震えは一側から始まることが多く、安静時に震え、何かをすると止まることが多いですが、中には何かをしようとしたときに震える場合もあります。震えがない場合もあります。運動症状以外には、便秘、においが分かりづらい、睡眠障害、低血圧などを合併することもありますが個人差があり、すべての症状があるわけではありません。
治療法について
運動療法
薬による治療に加え、運動療法の指導を行うことがあります。介護保険を持っていらしゃる方は介護保険を使った施設での運動をお勧めしています。
担当科の紹介
〇
神経内科
パーキンソン病に罹患される方は最近増加しており、特に高齢の方で増えています。高齢の場合、副作用等で薬が使いにくい場合がありますが、患者さんの話を聞きながら、無理をせずに治療を進めていきます。