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放射線技術部

概要・特色

放射線の専門家グループにより、先進医療機器を活用した診断や治療をサポートします

放射線技術部では、診療放射線技師、放射線科医師、看護師、事務職員などのスタッフがチームとなり、さまざまな疾患に対する画像検査や治療を行っています。
AIなどの最新技術を搭載した機器も保有しており、日々進歩する知識や技術を取り入れることで、従来より短時間・高精度・低被ばくで患者様に優しい医療を提供しています。

現在、放射線技師16名(男性:11名 女性:5名)、放射線科助手2名(女性2名)が在籍しております。当院では、業務と並行して学会参加や研究報告も積極的に行っており、最新の知識や技術の取得に努めています。また、毎月行われる部内勉強会で情報を共有し、業務の改善を図ることで、より品質の高い医療技術の提供を目指しています。

診療放射線技師は、病院における放射線の専門家。被ばくや検査のことでご不明な点がありましたら気軽にお声かけください。

主な機器・設備

⚫︎ X線撮影装置 ⚫︎ ポータブルX線撮影装置 ⚫︎ 骨密度測定装置 ⚫︎ X線透視装置 ⚫︎ CT装置 ⚫︎ MRI装置 ⚫︎ SPECT/CT装置 ⚫︎ 血管撮影装置 ⚫︎ 放射線治療装置

業務内容

CT検査

当院では、256列マルチスライスCT(GE社製:2023年導入)1台を保有しています。 当院のCT装置は1回転で撮影できる範囲が16cmと広いため、従来装置より短時間で撮影が可能です。(頭部撮影:3秒 胸腹部撮影:5秒) 特に心臓CT検査では、心臓全体を1回転(0.28秒)で撮影することができるため、心拍の変動による血管のズレが解消され、正確な画像を取得することが可能となりました。 また、本装置は人工知能(AI)を利用した画像再構成を行っているため、従来よりも大幅な被ばく低減が可能となり、安心して検査を受けていただく事ができます。

MRI検査

当院では、3T(テスラ)MRI(Philips社製:2019年導入)1台を保有しています。 MRI検査とは、磁力と電波を利用して体内の断層画像を得る検査であり、X線を使用しないため放射線被ばくはありません。検査室内では強力な磁場が発生しているため、体内に金属がある方は検査を受けられない場合があります。 検査中は大きな音が発生しますのでヘッドフォンを装着します。ヘッドフォンからは検査アナウンスと音楽が流れ、検査担当者との通話も可能です。頭部または頚部撮影に限り、モニターの風景動画を視聴しながら検査が受けられます。

核医学(RI)検査

当院では、SPECT-CT(GE社製:2019年導入)1台とRI内用療法専用病室1室を有しています。 核医学検査は、微量な放射線を放出する検査薬(放射性医薬品)を投与して画像化することにより、特定の臓器や組織の機能を調べる検査です。投与された放射性医薬品は尿や便中に早期に排泄されるため、長期的な被ばくの影響はほとんどありません。 当院では、認知症や脳血管疾患、心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患を初めとする多種多様な検査に対応しています。 また、RI内用療法の専用病室は県内に2施設しかなく、甲状腺癌の術後やバセドウ病に対する放射性ヨードを用いた治療も積極的に行っています。

放射線治療

当院では、直線加速器(リニアック)(Varian社製:2024年導入)1台を保有しています。 放射線治療は高エネルギーのX線・電子線を使用して腫瘍の排除、症状の緩和等を行う、がん治療の三本柱の1つです。体にメスを入れないため、負担も少なく通院での治療も可能です。ただし、正常組織に放射線があたることによって、副作用が出現する可能性があります。 当院の装置は、高精度な治療法である強度変調放射線治療(IMRT)・定位照射が可能です。それにより、正常組織への被ばくを減らし、より患者様に優しい治療を行うことができます。

血管撮影検査・治療(IVR)

当院では、バイプレーン式血管撮影装置(Philips社製:2023年導入)1台を保有しています。 血管造影は、動脈にカテーテルという細い管を挿入して、造影剤という薬剤を注入してX線を用いた透視撮影をすることで、血液の流れや血管の状態を観察しながら検査や治療を行います。 当院では、主に心臓の血管(冠動脈)、肝臓、透析用シャントなどの治療を医師・看護師・臨床工学技士・診療放射線技師が協力して行っています。 当院の装置は、冠動脈の検査・治療において、2つの方向から同時に撮影することができるため、使用する造影剤の量を減らし、腎臓への負担を軽減することができます。

骨密度測定(DEXA)

当院では、エックス線骨密度装置(GE社製:2024年導入)1台を保有しています。 骨粗鬆症は骨密度が低下して骨が脆くなる疾患で、特に高齢者や閉経後の女性に多く見られます。骨粗鬆症になると骨折しやすくなり、寝たきりになることもあります。 検査時間は5分程度で、寝ているだけで簡単に骨密度を測定することが出来ます。海綿骨構造指標(TBS)、体組成(脂肪量・非脂肪量・骨量)といった数値の測定もでき、骨密度に加えて骨折の予測及びリスク評価、サルコペニアの診断が可能となっています。被ばくの少ない検査ですので、定期的な検査をお勧めします。

放射線管理

当院では、2020年医療法改正に伴う「診療用放射線の安全利用に関する指針」を策定しています。当院における検査や治療による被ばく線量はガイドラインや法令に沿って最適化され、最低限の被ばくによる高精度な医療支援を行っています。また、放射線技術部だけでなく、医師や看護師などの他職種を含めた放射線教育も定期的に実施しており、スタッフ一丸となって医療被ばくの低減に努めています。

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