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総合診療科

基本情報
外来診察
医師紹介

診療内容・特徴

風邪から敗血症、感染症まで幅広く、患者さんにとって満足の行く医療を提供します。

総合診療科では、いわゆる「一般内科」としての診療を担当しています。「風邪」のような、ありふれた疾患から「敗血症」のような命を脅かす重大な疾患まで幅広く対応し、特に、感染症の診療を得意としています。

患者さんからじっくりお話を伺う「病歴聴取」や十分な診察を行う「身体診察」を重視し、過剰な検査や投薬に頼りすぎず、様々な科の先生や医療職と協同して、患者さんにとって満足の行く医療を提供することを目標としています。
また、当科では感染症専門医が在籍しており、種々の感染症への対応を得意としています。

「何科に行けばよいかわからない」症状や困りごとがあればぜひご相談下さい。また、ワクチンに関することや最近増えてきている梅毒など、性感染症のご相談も承っておりますので、心配な方はまずお電話でご相談下さい。

敗血症について

1.はじめに:敗血症とは

「敗血症」という言葉をご存知でしょうか。敗血症は、体内の感染症が重症化して病原体が全身に広がり、複数の臓器に問題を引き起こした状態を指します。生命に関わる深刻な病態ですが、早期発見と適切な治療により回復の可能性が高まります。

2.敗血症の症状:注意すべき兆候

敗血症の初期症状は、風邪や軽い感染症と似ていることがあります。しかし、以下のような症状が急激に現れたり、複数重なったりした場合は注意が必要です。

  • 高熱または異常な低体温
  • 心拍数の急激な上昇(激しい動悸)
  • 呼吸の速さの増加、息切れ
  • 身体や関節の強い痛み
  • 意識の混濁や混乱
  • 極度の倦怠感
  • 悪寒(ひどい寒気)やふるえ

これらの症状が感染症と併せて現れた場合は、速やかに医療機関を受診することをお勧めします。

3.敗血症の原因

敗血症の原因は、感染症(病原体が体内に侵入し、悪影響を及ぼした状態)です。敗血症の原因となる主な感染症には以下のようなものがあります。

  • 肺炎(肺の感染症)
  • 尿路感染症(腎臓や膀胱の感染症)
  • 皮膚感染症
  • 腹部感染症(虫垂炎など、腸管の感染症)

これらの感染症自体は比較的一般的ですが、治療が遅れたり、体の抵抗力が低下していたりすると敗血症に発展する可能性があります。

敗血症を引き起こす病原体には、環境中に存在する細菌やカビだけでなく、通常は人体に定着している菌(皮膚の黄色ブドウ球菌やレンサ球菌、腸内の大腸菌など)も含まれます。

4.敗血症のリスクが高い方

敗血症は誰にでも起こり得ますが、特に以下の方々はリスクが高いとされています。

  • 高齢者
  • 乳幼児
  • 妊婦
  • 糖尿病や腎臓病などの慢性疾患がある方
  • がん治療中の方
  • 免疫抑制剤を使用している方

これらに該当する方は、体調の変化に特に注意を払うことが重要です。

5.敗血症の診断と治療

敗血症が疑われる場合、医師は以下のような検査を行います。

  • 血液検査
  • 尿検査
  • 画像診断(レントゲン、CT検査など)

敗血症は短時間で患者の生命を脅かす危険な状態です。そのため、以下の2点が非常に重要です。

  • できるだけ早く「敗血症の可能性がある」と疑うこと
  • できるだけ早く治療を開始すること

主な治療法には以下があります。

  • 抗菌薬(抗生物質)の投与
  • 点滴治療
  • 血圧維持のための薬物療法(血圧低下は臓器にダメージを与えるため)

6.敗血症の予防方法

完全な予防は難しいですが、以下の点に注意することで敗血症のリスクを低減できる可能性があります。

  • 手洗い、うがいの徹底
  • 適切なワクチン接種(特に肺炎球菌ワクチンやインフルエンザワクチン)
  • 傷口の清潔保持と適切な処置
  • 慢性疾患の適切な管理
  • 体調不良時の早期受診

7.まとめ:早期発見・早期治療の重要性

敗血症は重篤な病態ですが、早期発見と適切な治療により回復の可能性が高まります。体調の急激な変化や感染症の症状悪化を感じた際は、躊躇せずに医療機関を受診することが重要です。

この情報が皆様の健康管理の一助となれば幸いです。ご不明な点がございましたら、医療従事者にご相談ください。

性感染症の診療に力を入れています

性感染症が心配な方が安心できるよう、感染症専門医が担当します。人に言いにくい心配を抱える方、様々なセクシャリティの方へ配慮した診療を心がけます。

梅毒について

1.梅毒とは

梅毒は、「梅毒トレポネーマ」という細菌によって引き起こされる感染症です。主に次のような経路で感染します。

  • 性的接触(最も一般的)
  • まれに、傷口などへの直接接触

2.主な症状

梅毒は、感染してからすぐに症状が出るわけではありません。体内で潜んでゆっくりと増えていき、時間をかけて身体に影響を与えていきます。感染したあとの経過は、大きく3つの時期に分けられます。

1期梅毒
  • 性的接触などにより身体に菌が入ってから2~6週間程度の時期です。
  • 菌が入った身体の場所(性器や、口の中など)の付近で症状が出てきます。
症状例
セックスで性器から菌が侵入した場合 性器周辺に「しこり」が出来たり口内炎のような傷が出来たり、性器の周り(股)のリンパ節が腫れたりします。
オーラルセックスで感染した場合 口内炎(痛くないことが多いようです)ができたり、首のリンパ節が腫れたりします。

これらの症状は放っておくと、自然に消えていきます。ここが梅毒の厄介なところなのですが、この症状が消えていくのは、「良くなった」わけではなく、菌が再び体に潜み、全身にバラまかれていく準備をしている、という状況です。

2期梅毒
  • 1期梅毒から1~2か月程度経った時期に出てきます。
  • 菌が全身に回っていき身体のあちこちで症状を出していきます。
症状例
バラ疹 皮膚に発疹が出ます。これは 5mm から 10mm くらいの赤い発疹で、全身、手のひらや足の裏に出ることも多いです。
口内炎 1 期の口内炎と比べて痛いこともあります。
脱毛 円形脱毛になることがあります。
内臓の炎症 例えば肝臓や腎臓、胃などにも炎症を起こすこともあります。
  • 2 期梅毒の症状も、治療しなくても 1 カ月程度で自然に治まってしまいます。その後症状が出たり引っ込んだりすることもありますが、しばらくすると再び菌が身体に潜んでしまい、全く症状がない状態(潜伏梅毒と言います)になってしまうことがあります。この状態もやはり「良くなった」わけではありません
  • 症状が見えなくなってしまった後は診断が難しくなり(発見しづらくなります)、長年放置すると、更に厄介な 3期梅毒になってしまう恐れもあります。
3期梅毒

菌に感染してから2年~50年と長い時間をかけて身体の臓器をむしばみます。

影響を受ける可能性がある臓器:

  • 眼や耳
  • 心臓や大事な血管
  • 神経系
  • 筋肉や皮膚
  • 骨(「ゴム腫」と呼ばれるコブができることも)
神経梅毒

1期から3期までの間に、脳や神経、耳や目に梅毒が感染して悪影響を起こしている状態です。

症状例:

  • 頭痛や吐き気など髄膜炎の症状
  • 麻痺やしゃべりにくさなど、脳梗塞の症状
  • 怒りっぽいなどの性格の変化
  • 認知症のような症状
  • 見え方や聴こえ方(難聴だけでなく、めまいや耳鳴も)の異常
梅毒を心配しているけど、どうやって調べたらいいの?

梅毒の検査は、主に以下の方法があります。

  1. 血液検査(最も一般的で、当院でもこの方法を主に行っています)
    • 血液検査で2種類の梅毒検査を組み合わせて診断します。
    • 検査の結果により、感染の有無や治療の必要性について、専門的な判断を行います
    • 当院では、1~2時間ほどかかりますが、当日中に検査結果が判明します。
  2. 直接検査(あまり一般的ではありません)
    • のどや性器の傷を綿棒でこすり、顕微鏡で観察します。
  3. PCR検査(まだ一般的に行われていません)
    • 新しい方法ですが、まだ広く行われていません。
匿名で検査できるの?
  • 病院では匿名での検査は行えません。
  • 自治体で匿名・無料の検査を行っています。
  • 自治体の無料検査で検査が陽性になって、当院を受診する方も少なくありません。

(参考:宮崎県 HP

3.治療法について

抗生物質の注射(最も一般的です)

通常は外来で1回の注射で治療してしまうことが出来ます。
腰に近いお尻に注射をするため、少し痛みを伴います。

  • 感染から 1 年以上時間が経過している場合、1 週間おきに 3 回注射を行うこともあります。
  • まれですが、特殊な梅毒では入院した上での点滴治療が必要な場合もあります。

治療したあとの通院はもう少し続きます。通院では、以下のようなことをしていきます。

  1. 他の性感染症の検査:梅毒と同時に他の性感染症(クラミジアや淋病、HIV など)に感染してしまっていることがあります。
  2. 治療効果の確認:血液検査で、梅毒が確実に治癒したかを確認していきます。通常、4~5回くらいの通院が必要です。通院の期間は、半年から1年くらいになります。

抗生物質の飲み薬

通常は1日3回、1か月ほど抗生物質を飲み続ける必要があります。

  • 感染から 1 年以上時間が経過している場合、1 週間おきに 3 回注射を行うこともあります。
  • まれですが、特殊な梅毒では入院した上での点滴治療が必要な場合もあります。

治療したあとの通院はもう少し続きます。通院では、以下のようなことをしていきます。

  1. 他の性感染症の検査:梅毒と同時に他の性感染症(クラミジアや淋病、HIV など)に感染してしまっていることがあります。
  2. 治療効果の確認:血液検査で、梅毒が確実に治癒したかを確認していきます。通常、4~5回くらいの通院が必要です。通院の期間は、半年から1年くらいになります。
当院のワクチン接種について

1.はじめに

当院では、さまざまな種類のワクチン接種を行っています。このページでは、ワクチンの種類や、どんな方におすすめかなどをわかりやすくご紹介します。ワクチンについて気になることがありましたら、ぜひ参考にしてください。

2.こんな方におすすめのワクチン

年齢を重ねた方へ

肺炎球菌ワクチン

  • 対象:65歳以上の方、特に基礎疾患のある方
  • 接種回数:通常1回(医師の判断で追加接種あり)
  • 効果:肺炎の発症を予防したり、重症化を防止することを期待します

帯状疱疹ワクチン

  • 対象:50歳以上の方、特に免疫力が低下している方
  • 接種回数:ワクチンの種類により1回または2回
  • 効果:帯状疱疹にかかった後の痛みを和らげたり、発症そのものを防ぐことが期待できます
脾臓を摘出された方へ

肺炎球菌ワクチン

  • 対象:脾臓を摘出する手術を受けたすべての方
  • 接種タイミング:できるだけ早いうちに(可能なら手術の前が望ましい)
  • 追加接種:医師と相談しながら、定期的な接種を検討していきます。
  • 効果:脾臓を摘出した方は、命にかかわるほど重篤な肺炎球菌感染症を起こしやすくなります。

このため、肺炎球菌ワクチンの接種を強くお勧めします(脾臓を摘出された方では、一部の肺炎球菌ワクチンに健康保険が効きます)

持病のある方へ

RSウイルスワクチン

  • 対象:
    – 肺の病気(COPD、ぜんそくなど)がある方
    – 心臓の病気がある方
    – 免疫力が低下している方
  • 接種時期:RSウイルスが流行しやすい秋から冬
  • 効果:RSウイルスはインフルエンザや新型コロナウイルスと比べてあまり有名ではありませんが、治療薬がまだなく、予防が肝心です。このワクチンで、感染しても重症化しにくくなることを期待します
アウトドアが好きな方へ

破傷風トキソイド

  • 対象:
    – スポーツをよくする方
    – キャンプや登山、釣りが趣味の方
    – 農作業をされる方
  • 接種スケジュール:最初に3回接種し、その後10年ごとに追加
  • 効果:ケガなどによってかかる破傷風菌による感染を防ぐことが期待できます

3.よくあるご質問

Q
ワクチンの予約はどうすればいいですか?
A

当院の受付窓口や電話でご相談ください。

Q
ワクチン接種の費用はどのくらいですか?
A

ワクチンの種類や回数で変わります。保険が使えるものもあるので、詳しくはお尋ねください。

Q
複数のワクチンを一緒に受けてもいいですか?
A

生ワクチンと生ワクチンの組み合わせ以外であれば、多くの場合同時接種ができます。同時接種を希望される場合は、事前にご相談してください。

Q
ワクチンを受けた後の注意点はありますか?
A

接種後30分くらいは副反応(アレルギーなど)に注意するため、院内で待機して様子を見ていただきます。その日は激しい運動や飲酒は避けて、ゆっくり休んでください。

4.当院で受けられるワクチンの種類

  • はしか(麻疹)ワクチン
  • 風疹ワクチン
  • はしか(麻疹)・風疹混合(MR)ワクチン
  • おたふくかぜ(ムンプス)ワクチン
  • 水痘(みずぼうそう)・帯状疱疹ワクチン
  • インフルエンザウイルスワクチン
  • 新型コロナウイルスワクチン
  • A型・B型肝炎ワクチン
  • 日本脳炎ワクチン
  • 子宮頸がん予防(HPV)ワクチン
  • RSウイルスワクチン
  • 肺炎球菌ワクチン
  • 髄膜炎菌ワクチン
  • 破傷風トキソイド

※ その他のワクチンもご相談に応じて取り寄せ可能ですが、日本国内未承認の輸入ワクチン(狂犬病ワクチンやダニ媒介性脳炎ワクチンなど)は取り扱っておりません。

主な症状・治療対象

主な症状
  • 発熱やめまいなど、さまざまな症状
主な治療対象
  • 内科疾患全般(悪性腫瘍や膠原病等は除く)

受付時間

平⽇(⽉~⾦)
午前 7時30分~11時30分
午後 12時30分~16時30分

<初診の受付について>
〇初診の受付は、午前8時30分からになります。(受付時間の30分前までにご来院ください)
※ 但し、救急の患者さんの場合はその限りではありません。(必ず事前に電話にてご連絡下さい)
※ 学会・研究会等の都合により、変更の場合がございます。 お手数ではございますが、来院前の確認をお願いいたします。
※ 性感染症診療は、木曜日の松浦(良)医師の外来で主に診療を行っています。

内科直通電話0985-39-0412
電話予約時間14時00分~17時00分(平⽇:月~金)

診療時間

平⽇(⽉~⾦)
午前 8時30分~12時30分
午後 13時30分~17時00分

 

外来担当医表

初診
午前 黒木(美) 黒木(美) 齊藤(健) 松浦(良) 齊藤(健)
午後

 

医長
松浦 良樹
マツウラ ナオキ
専門分野
  • 内科全般(総合診療)
  • 感染症全般
  • 性感染症

辛い思いをしている方が安心できるような診療を目指しています。Ally表明医師です。

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出身大学
長崎大学
(2007年卒)
認定資格
  • 日本内科学会総合内科 専門医・指導医
  • 日本感染症学会 専門医・指導医
  • 日本プライマリ・ケア連合学会 認定医・指導医
  • 日本病院総合診療医学会 認定医・特任指導医
  • 米国内科学会 上級会員(FACP)
  • ICD(インフェクションコントロールドクター)
所属学会
  • 日本内科学会
  • 日本感染症学会
  • 日本プライマリ・ケア連合学会
  • 日本病院総合診療医学会
  • American College of Physicians(米国内科学会)
趣味・特技

お茶を淹れて飲むこと(紅茶、青茶)

医長
齊藤 健太
サイトウ ケンタ
専門分野
  • 一般内科

なるべく丁寧な診療を心がけたいと思います。

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出身大学
鹿児島大学
(2008年卒)
認定資格
  • 緩和ケア研修会終了
  • 厚生労働省認定臨床研修指導医
  • インフェクションコントロールドクター(ICD)
所属学会
  • 日本内科学会
  • 日本感染症学会
  • 日本プライマリ・ケア連合学会
  • 日本病院総合診療医学会
趣味・特技

卓球

黒木 美穂
クロキ ミホ
専門分野
  • 家庭医療

総合診療科として主に内科疾患についてチームで診療を行っています。

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出身大学
自治医科大学
(2010年卒)
認定資格
  • 日本内科学会認定内科医
  • 日本プライマリ・ケア連合学会家庭医療専門医
  • 日本プライマリ・ケア連合学会認定医
  • 緩和ケア研修会修了
所属学会
  • 日本内科学会
  • 日本プライマリ・ケア連合学会
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