ME技術部
概要・特色
医師をはじめ他職種とチームを組み、生命維持管理装置の操作や、各種医療機器を安全に使用できるようにします
臨床工学技士(ME技術部)は、メディカルスタッフの一職種であり、医療機器の専門医療職です。制度ができたのは比較的新しく1987年に制定されました。医療機器の安全確保と有効性維持の担い手としてチーム医療に貢献しています。
当院では、医療機器の中央管理業務、巡回点検業務(呼吸器管理・除細動器など)・人工透析および血液浄化業務・内視鏡業務・高気圧酸素治療業務・心臓カテーテル業務・手術室業務(手術支援ロボット:ダヴィンチ)などを行っています。
業務内容
透析装置が56台あり、医師・看護師・臨床工学技士が連携し患者さんの治療にあたっています。血液透析(HD)に加え、血液透析濾過(OHDF/IHDF)、持続的血液透析濾過(CHDF)腹水濾過濃縮再静注療法(CART)、血漿交換(PE)、顆粒球除去療法(GCAP)など各種アフェレシス業務も行っています。その他、業務として患者さんの各種データ管理、透析装置メンテナンス、透析液濃度・水質管理を行っています。
医療機器を効率よく運用する為に、医療機器の中央管理を行っています。約200台(9種類)を管理し、主な取り扱い機器は人工呼吸器やシリンジ・輸液ポンプなどで、安全に使用していただくために日常点検・定期点検を実施しています。巡回点検業務では、人工呼吸器や除細動器等の動作状況・管理状況を確認し、現場で安心して医療機器を使用していただけるよう支援しています。また院内スタッフへ機器の定期的な勉強会を開催し、正しく安全な使用に貢献しています。
手術室には、医療機器が数多く存在します。手術で使用される機器は多種多様であり、手術が円滑かつ安全に行われるように医療機器(主に麻酔器)の事前管理や生体情報モニターの接続を行います。また、手術支援ロボット(ダヴィンチ)ではチームの一員となり術前の機器準備や保守点検、トラブル対応をしています。
心臓を栄養する血管の造影検査治療における周辺機器の操作、助手を行っています。
検査治療中のモニタ・心臓の機能を測定するポリグラフ、血管の狭窄がどれだけ血流を阻害するかを推測するFFR、超音波によって血管内の様子観察するIVUS等の様々な機器の操作を行っています。また助手では物品準備、アンギオ装置の操作等行っており、他職種と協力し円滑な検査治療が行えるように努めています。
宮崎市内の総合病院で唯一高気圧酸素治療装置を導入しています。高気圧酸素治療は、気圧の高い環境の中で高濃度の酸素を吸入することにより、病態の改善を図る治療です。気圧を高めた治療装置内では、通常大気圧下の約10~20倍の酸素を体内に取り込む事が可能です。これにより低酸素症状が改善され、様々な治療効果が期待できます。治療が有効な疾患は多数あり、当院では、主に腸閉塞、放射線性膀胱炎、放射線性腸炎等 に対して実施しています。
当院の高気圧酸素治療装置は、第1種と呼ばれる1人用で、臨床工学技士が装置の日常点検、装置の操作、患者様への治療説明、治療前のボディチェック等を行い安全な治療を提供しています。
胃・大腸カメラ、胆管膵等の検査治療に携わっています。内視鏡カメラの洗浄から、ポリープ・病変を専用の処置具を使用して切り取る治療介助、透視を用いた肝胆膵の検査治療における処置具の準備・操作の介助を行っています。