ニコチン依存症
ニコチン依存症は、タバコを吸うことでニコチンを常習的に摂取し、血中のニコチン濃度が一定以下になると不快感を覚え、喫煙を繰り返してしまう疾患です。喫煙者では、呼吸器系の癌(肺癌、喉頭癌)だけでなく消化器系(口腔・咽頭癌、食道癌、胃癌、肝臓癌、膵臓癌)、泌尿器系(腎盂癌、尿管癌、膀胱癌)、子宮頸癌などの発癌リスクや虚血性心疾患、脳卒中、血管病の発症リスクが高まるため禁煙が望ましいですがニコチンが依存性の強い物質でありなかなか自分一人ではやめれないのが問題となります。また本人が非喫煙者でも家族が喫煙者である場合に副流煙による健康被害が出ることも問題の一つです。
禁煙や本数を減らそうとしてもできない、タバコが欲しくてたまらなくなることがある、禁煙したり本数を減らすとイライラしたり神経質になったり、落ち着かない、集中しにくいなどの症状が出ます。
禁煙治療
標準的な禁煙治療プログラムでは、禁煙補助薬を用いて12週間にわたり合計5回の禁煙治療を行います。初回診察で医師と相談し禁煙開始日を決め、初診から2週間後、4週間後、8週間後、12週間後に受診します。
禁煙外来は、禁煙を希望する人なら誰でも受診できます。禁煙をしたくてもなかなか禁煙ができない方は気軽にご相談ください。ニコチン依存症に対して禁煙補助薬を使用して禁煙のサポートをさせていただきます。ただし禁煙補助薬(ニコチネルTTS)に対して禁忌(薬剤を使用してはいけない状態)の場合は治療できないことがあります。「妊婦または妊娠している可能性のある婦人、授乳婦」、「不安定狭心症、急性期の心筋梗塞(発症3か月以内)、重篤な不整脈のある患者または経皮的冠動脈形成術直後、冠動脈バイパス術直後の患者」、「脳血管障害回復初期の患者」、「本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者」は禁忌となります。