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高血圧

疾患の特徴

「高血圧」とは、血管を流れる血液の圧力が常に高い状態のことです。高血圧の原因は、遺伝、食生活、運動不足、ストレスなど様々です。特に、塩分の摂りすぎ、運動不足、肥満、喫煙などは血圧上昇のリスクを高めます。高血圧は自覚症状がないことが多く、放置すると脳卒中、心不全や心筋梗塞などの心臓病、また腎不全などの重大な病気を引き起こす可能性があります。早期発見、早期治療が大変重要です。

主な症状

「高血圧」は、ほとんどの人で自覚症状がないにもかかわらず、脳や心臓の血管が動脈硬化を起こし、腎臓のはたらきが悪くなることもある決して侮れない病気です。わが国で年間10万人以上の方が、高血圧が原因で亡くなっています。早朝の頭痛、夜の頻尿や呼吸困難、めまいやふらつき、下肢冷感(足の冷えを感じる)などの症状を認めるときは、高血圧によって臓器が傷みはじめていることが疑われます。高血圧を放置すると、脳卒中や心筋梗塞、腎不全など命に関わる病気になることがあります。

治療法について
生活習慣の改善

1.減塩:食塩摂取量6g/日未満
2.肥満の予防や改善:体格指数(BMI:体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)が25.0kg/m2未満
3.節酒:アルコール量で男性20~30mL/日以下(おおよそ日本酒1合、ビール中瓶1本、焼酎半合、ウィスキー・ブランデーはダブルで1杯、ワインは2杯)、女性10~20mL/日以下
4.運動:毎日30分以上または週180分以上の運動
5.食事パターン:野菜や果物、多価不飽和脂肪酸(魚などに多く含まれる)を積極的に摂取、飽和脂肪酸・コレステロールを避ける
6.禁煙:喫煙のほか間接喫煙(受動喫煙)も避ける
7.その他:防寒、情動ストレスのコントロール

薬物療法

生活習慣の改善を優先し、それでも血圧が十分に下がらない場合に薬物療法が行われます。薬を服用することで血圧を下げ、脳卒中や心筋梗塞などの合併症のリスクを減らすことを目的としています。
高血圧の薬には、大きく分けて以下の種類があります。

・利尿薬:体内の余分な水分と塩分を排出することで、血圧を下げます。
・カルシウム拮抗薬:血管を拡張させ、心臓の働きを穏やかにすることで、血圧を下げます。
・β遮断薬:心臓の働きを穏やかにし、血管を拡張させることで、血圧を下げます。
・ACE阻害薬:血管を収縮させる物質の働きを抑え、血管を拡張させることで、血圧を下げます。
・アンジオテンシン受容体拮抗薬:ACE阻害薬と似た働きをし、血管を拡張させることで、血圧を下げます。
・α1遮断薬:血管を収縮させる神経の働きを抑え、血管を拡張させることで、血圧を下げます。

これらの薬剤は、それぞれ特徴があり、患者さんの状態に合わせて組み合わせて使用されます。

担当科の紹介
循環器内科

最近では複数の降圧薬の成分が含まれる配合剤が登場し、服薬の負担が少なくなるよう工夫されています。服薬する量や時間帯は患者さんによってそれぞれですので、医師のアドバイスを受けましょう。また、自己判断で服薬をやめることなく、疑問があるときは医師に相談しましょう。

高血圧のほかに病気がある場合、健康状態によっては使えない薬、あるいは慎重に使わなければならない薬があります。自分がかかっている病気や今飲んでいるお薬について、医師に正確に伝えるようにしましょう。

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