病気ガイド
診療科・部門
間質性膀胱炎
疾患の特徴
「間質性膀胱炎」とは、頻尿(トイレに行く回数が多いこと、一般には日中8回以上といわれています)や、膀胱充満時(膀胱におしっこが溜まったとき)の膀胱痛や不快感、下腹部や会陰部の痛みを伴う病気です。
急性膀胱炎に似た症状を示すために抗菌薬などが処方されたり、頻尿改善薬などが処方されたりしますが、効果があまりなく、つらい症状が続いてしまいます。
この病気の特徴は蓄尿時の痛みが強いことと言われていますが、必ずしも痛みが伴わない場合も多く、他の病気と症状が似ていることから診断が難しいことがよくあります。
【頻度】
日本で治療中の患者は約4500人と推定され、珍しい病気ではありません。女性は男性の約5倍の頻度です。
【原因】
この病気は細菌による急性膀胱炎とは異なり、 膀胱の粘膜の下にある間質といわれる部分の炎症で起こる疾患です。
原因はまだ明らかになっていません。
〇 主な症状
症状は以下の通りです。
- 頻尿(トイレに行く回数が多いこと、一般には日中8回以上といわれています)
- 膀胱充満時(膀胱におしっこが溜まったとき)の膀胱痛や不快感・下腹部や会陰部の痛み
治療法について
行動療法・内服療法・鍼灸治療
酸性食品を減らし、コーヒー、紅茶、炭酸飲料、アルコール、香辛料等を避けることにより症状が緩和することがあります。
刺激物をできるだけ避けた食事を心がけましょう。
また、当科では鍼灸を組み合わせた治療法を試みています。
膀胱水圧拡張術
間質性膀胱炎の診断と治療に現在最も有用なのが『膀胱水圧拡張術』です。
下半身麻酔で膀胱内に生理食塩水を注水し膀胱を拡張することで、膀胱粘膜の変化や出血の程度から間質性膀胱炎を診断します。
また同時に痛みが和らぎ、膀胱の大きさが増す効果があります。
術後に膀胱内に注入する「DMSO注入」を組み合わせて行っています。
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